【第23話】Nara高専イェッ退学PROJECT

はじめに

 こんにちは、留年退学生のへりです。

自己紹介はこちらの第4話の記事でもやってるのでよろしくお願いします。

 

herikuson.hatenablog.com

 

退学者の記事は他にもあって、退学と大学受験の話題を書こうとも思ったのですがネタ被りが激しいのが現状です。なので今回は単純にNara高専を退学するまで、そしてその後の私の生活を遺言として書き残させてもらおうと考えております。前回同様怪文書ティックな雰囲気を醸し出してしまうかもしれませんが最後までよろしくお付き合いください。

 

1:「留と退」の胎動、そして旅立ちの祝砲

 高専2年生の時、私は留年しました。

担当教員の産休で過去問が通用しなくなった、この学科は見えざる力が働かないなどと様々な言い訳はありましたがすべての根源として己の怠惰故の結果でした。

留年が決定しても持ち前の"""ピエロ"""で明るく振舞い、新しいクラスの心優しいクラスメイトと自分なりに楽しく過ごしておりました。

2年学期末時点で私より成績が悪く、進級すら諦めかけていたT君が悠々と3年生の教室で授業を受けていることを知ったときは流石に何か決定的なものが壊れたのを感じましたが。

留年後の生活としてはまさに悪い留年生の典型と呼べるものでした。通学電車は終点まで寝過ごし、授業に間に合わなければゲームセンターで音ゲー、昼からの重役出勤は日常茶飯事でした。とはいえ、一年間の予習期間を積んでいただけのことはあり、進級できる最低限(?)の点数を取ることは可能に見えました。

最低限?そう、最低限なのです。留年しても最低限。

 

頭おかしなるで

 

ガチでこいつ頭おかしいだろ・・・

どうしようもないですね。本当にどうしようもない。

私の「なんだかんだ留年しても卒業すれば勝ちだよ~ん」といった浅い考えは少しずつ変わっていきました。

高専の友人、部活のメンバーたち、つまらない元クラスから逃れ憩いの場としていた情報科教室の民が大好きでした。

しかし、

 

「このまま在学して進級しても卒業までに確実に留を重ねるに違いない」

 

そう確信した私は2回目の2年生後期の初冬、休学届を提出し学校を去ることを決意しました。

楽しいけど、楽しいけどここで自分は育つことができないなという考えに至っていたのです。

 

2:変貌する生活

固い決意を胸に学校を去ったのはいいのですが2か月ぐらい本物のひきこもりをやっていました。コンビニぐらいしか行ってません。

全ての契約や手続き、調べ物は全て自分で行うことになっていたので(当たり前)休養しつつ予備校探しをしてたら春になってました。

家から出たら季節が変わって春になってんだが??? 

 

入った予備校では本当に事務員以外と会話をしていません。一般的な予備校生は大学受験を経て浪人、同じ学校の他の浪人組と一緒に高校の延長のようにヘラヘラしているものが大半で、浪人とも現役ともつかない自分は全く馴染めそうになかったですし、馴染む必要もないと思ったからです。友達が作れる作れないの話ではありません。

やっぱり、孤高なんだよな・・・。

 

昼飯代は自分で出さないといけないので予備校とアルバイトを両立する必要がありました。私が選んだバイトはゲストハウスの清掃・受付です。給料は部屋単価で割りはかなり良かったのですが、非常に同僚の質、所謂民度が悪かったです。私のミスに対して注意した社員の間に入ってヒステリックを起こし音信不通になるヤンママ、地図も読めず同僚に怒り散らすボケたリタイア後の老人、それに電話で対応するも怒りを隠しもせず暴言を吐くおじ様etc...そして、中卒無職引きこもりアニメ君僕、私ってこのモンスターと同じカテゴリー?誰か僕を救ってくれませんか?

これらになりたくなさ過ぎて大学進学への意志がより強固になりました。

 

真面目に勉強とアルバイトをして生活していたのかなと思ったこれを読んでくれている貴方、本当にそう思いますか?

そうなろうはずもありません。人間本質は変わりません。アニメソングクラブで深夜にオタ芸をして遊んだり、夏休みには海に行ったりして遊んでました。

人間、失格。

 

挙句の果てに冬期講習という名目で少女☆歌劇レヴュースタァライトというコンテンツのライブを見に横浜まで遠征なども行っていました。これに関しては結果的に生きるための力を生み光を見つけたので自分の中では肯定的にとらえています。

ガチでスタァライトは現地行くべきなんだよな・・・

 

このようにアルバイトと予備校を行き来して半年とちょっと程を過ごし、とうとう受験の季節を迎えました。

 

3:『運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ』

センター試験アニクラ行こうとしたらめちゃくちゃ親にヒリつかれたので吠えながら寝たりもしてました。

友人に模試の結果を見せて緊張感を持つように言われたり、予備校を寝坊で欠席したりしながら結局そのまま 受験が終わりました。現在は某産近甲龍の京都の山奥の方に合格して通学しているのですが、第五志望ぐらいのよくわからん大学に落ちてました。

咆哮。

マジでやばいことが起きてました(ちなみに通っているのは第三志望です)。

試験は学力を測るものでありながらどこで学ぶべきかを導く指針のようなものなのだなぁと今の大学に通っていて思います。

現在は高専時代所属していた放送部とは打って変わって探検部というアウトドア系の部活に所属しています。そこで山登ったり無人島行ったり女の子と合宿免許行ったり洞窟潜ったりと楽しい日々を過ごしております。

単位も今期に関しては危ないかもしれませんが、前期は全ての単位を取得しており、少なくとも留年しそうという状況には陥っておりません。

失った青春時代を取り戻すかのように精力的に学生生活を謳歌している次第であります。

 

・・・なにこれ?

 

まとめ

結論として、退学してよかったです。

高専は自分の弱さ、怠惰さ、注意力の無さを僕に教えてくれました。

普通高校に行っていれば自分の屑加減に気づかないまま能力を過信し、さらなる破滅の道を辿っていた可能性さえ考えられます(自分の弱さに気付かず僕らモンスターを非難する部外者も存在するかもしれません)。その点では僕は幸運です。

あそこではよき仲間にも巡り合えましたし、感謝してもしきれません。

 

これは高専で成績がかなり悪い低学年の方たちへのアドバイスなのですが、留年しそう・留年が決まったなどの場合、高認はとにかくすごいので受けましょう。

まず難易度が非常に低く、勉強しなくても大学受験のスタートラインに立つことができます。高専や高校、様々な事情を抱えていて卒業が困難ならこれを使わない手はありません。

さらに、これは僕のような貧乏人に朗報なのですが第一種奨学金を借りるにあたっての高校成績基準の条件を、高卒認定試験を利用して大学に入学した学生は無条件に突破した扱いを受けることができるのです。人生奪回を狙うそこの無敵のモンスター君、これで大逆転を始めてみませんか?(退学が最善と言っているのではありません。よく考えましょう。)

留年や退学関係で悩んでいる後輩がこの記事を読んでくれているなら悩んだときは是非僕に相談してみてくださいね。

 

最後に、

人の本質は変えられないので受け入れてくれる環境を探して変えていくことが重要であるという教訓と共に締めくくらせていただこうと思います。

 

僕と仲良くしてくれた高専生の皆さん、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

高専生の皆さんの記事です。読んであげてください。

 

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